新☆部カメマニュアル(Canon PowerShotG15)

新☆部カメマニュアル(Canon PowerShotG15) †

製品のページはこちら。
Canon コンパクトデジタルカメラPowerShotG15 概要
http://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/g15/

製品のマニュアルはこちら。
Canon 製品マニュアル コンパクトデジタルカメラ
http://cweb.canon.jp/manual/digitalcamera/

目次 †

��. カメラ用語集・基本手技 †

01. 持ち方 †

一番簡単で、一番大事なのがカメラの持ち方です。
下はよく見られるカメラの持ち方ですが、これは良くありません。

ガラケーやスマホの影響でしょうか、この持ち方をする人が多いです。
しかしこれではシャッターを切るときに指の押す力に負けてカメラ全体が下に動いてしまいます。
おまけに脇も開いており、カメラが絶えず宙ぶらりんで揺れている状態です。
飲み会などシャッター速度が遅めの撮影環境ではこの持ち方がブレの原因の一つとなります。

続いて正しい持ち方です。
G15は大きいので、両手で包み込むように保持します。

両手でカメラを強く挟み込むように保持します。
腋も閉めてカメラを体幹に固定し、シャッターを切るときの揺れを抑えます。
動かすときは腰から上を体幹ごと動かします。
手前から見るとこんな感じです。

両手の母子球をしっかりとカメラの角に当てて強く握ります。
シャッターを切るときは人差し指により上から下への力がかかるので、左手で逆に下から上に押し上げてやるように握るイメージです。
このようにしっかりと保持すれば（被写体が動かなければ）暗くてもブレ難くなります。

なお、カメラのヒモ（ストラップ）は必ず手首か首にかけてください。
万が一何かにぶつかったり引っかかった時にカメラを落とさずに済みます。
落下はキタムラ5年補償対象外なので大切に扱ってください。

02. 焦点距離と倍率 †

G15の焦点距離は35mm換算で28mm〜140mmです。
※35mm換算とは、G15のセンサー（1/1.7CMOS）をフィルムサイズ（35mm）に換算した際の焦点距離の事です。詳しくは知らなくても問題ありません。
この焦点距離とは短いほど広く写り（広角レンズ）、長いほど遠くが写ります（望遠レンズ）。

28mmのものに140mmのを載せると丁度中央で重なります。

一般的にヒトがちょっと注意して見た時の焦点距離は50mmとされており、これより短い（28mm）とヒトが見たよりも広く写ります。
28mm〜140mmは「見るよりも少し広く、ちょっと遠くまで写る」程度です。バドで使う分には問題無いと思います。
具体的なイメージを掴みたいなら下記サイトをPCから見て下さい。

遊びながら身につく、レンズの焦点距離と写角（視野）のシミュレーション
http://omfuji.jp/waiwai/mini_kouza/07lens/07lens.html#028

続いて倍率についてです。
この倍率は結構くせ者です。個人的に詐欺スペックなので嫌いです。
家電量販店どころかメーカーのページでさえ「光学○○倍！」と謳っていますが、ただ単に一番長い焦点距離（G15なら140mm）を一番短い焦点距離（G15なら28mm）で割っただけの値です（G15なら光学5倍）。
つまり、20mmと100mmでも5倍、10mmと50mmでも5倍です。
ぶっちゃけ何の意味も無いです。
大事なのは倍率よりも広角端の焦点距離と望遠端の焦点距離です。

03. 露出（測光） †

端的に言うと写真の明るさの事です。
後述の�．轡礇奪拭実�度と��絞り（F値）、��ISO感度で決まります。
明るすぎると真っ白になります（白飛び）し、暗すぎると何も見えません。
なので適切な露出になるよう上記�´↓�を正しく設定する必要があります。
ほとんどのカメラはAUTOモードなので自動的に適正露出となるよう�´↓�を調節してくれます。

露出値はEV（Exposure Value）と標記されます。
G15では-3EV（暗い）〜+3EV（明るい）まで1/3ずつ18段階調節できます。

作品として全体を明るめ/暗めにしたい時には露出を補正（+1や-2/3など）するか、後述のM（マニュアル）モードを使います。

04. シャッター速度（SS） †

シャッターが開いて画像素子が光に晒される時間です。
動くものを撮るときは対象の動く速さに合わせたシャッター速度を設定します。
バドミントンでは構えの時は遅くてもいいですが、動いているときは1/400sよりも速い速度で撮ります。
また、シャッター速度を遅くし過ぎると手ブレの影響を受けるので注意が必要です。
一般に1/80sほどあればしっかりと構えれば手ブレは殆どありません。
ただし、望遠端だと揺れの影響が大きくなるので望遠レンズでは「1/（焦点距離）s」となります。200mm望遠なら1/200sです。

シャッター速度を上げると露光時間が減るので写真が暗くなります。
シャッター速度を維持したまま写真を明るくするには、次に挙げる絞り（F値）やISO感度を調整します。

なお、ストロボは閃光なのでシャッター速度の影響をあまり受けません。
光が照射されている時間が1/1000〜1/20000にもなるのでシャッターよりも圧倒的に速いです。
したがって、ストロボの光が当たっている対象の明るさはシャッター速度ではあまり変わりません。
ただし、ストロボの光が届かなかった背景の明るさは変わってきます。
背景も明るく、ストロボの光が当たる人も綺麗に撮るにはシャッター速度を逆に遅くします（経験で決めます）。

05. 絞り（F値） †

レンズの焦点距離を有効口径（一番奥の光が通れる穴の大きさ）で割った値です。
有効口径が大きいほど多くの光が入るので写真が明るくなります。
つまり、絞り（F値）が小さいほど多くの光が入って明るい写真が取れます。
巷で「開放F値○○！」と謳っているのは「明るく撮れます」と考えていいでしょう。
ちなみに、広角レンズほどF値は低く（明るく）、望遠レンズほどF値は高く（暗く）なる傾向にあります。
これは望遠レンズの方が構成レンズ枚数が多く光のロスが多いため光量を確保しにくいという理由もあります。

F2.0以下となっていれば随分と明るく撮れます。G15はF1.8〜F2.8なので必要十分です。

F値は低いほど明るく撮れますが、低いほどピントが合う幅が狭くなるという特徴があります。

F値を低くするとピントが合う部分以外がボケてやわらかな印象の写真になります。
一方、集合写真やダブルスなど奥行きがある写真ではF値を上げてピントの合う幅を増やしてやる必要があります。

センサーサイズが大きいほどこの影響を受けやすく、画像素子の大きなフルサイズ機だと大きくボケます。
G15は1/1.7CMOSと画像素子が小さいため影響は少ないですが、ピントが合う幅を増やすためにはF値は高めがいいでしょう。

06. ISO感度 †

ISO感度は画像素子がどのぐらいまで弱い光を検出できるかを示すものです。
画像素子の感度を上げることで弱い光でも撮影が出来ますが、画像素子を構成する回路のノイズを拾ってしまいます。
高感度撮影によるノイズの問題は画像素子と画像処理エンジンの向上で誤魔化せては居ますが未だに大きな問題となっています。
画像素子のサイズが大きいほどノイズの影響は受けにくくなり、より綺麗で解像した写真を撮ることが出来ます。
G15は1/1.7CMOSとあまり大きくない画像素子なのでノイズの影響が大きく出てしまいます。

※高感度NRは「弱」にしてあります。

G15ではISO6400まで許容範囲として撮影していますが、低いにこした事はないでしょう。
ノイズは暗所で目立つので、いっそのことISOを上げて明るめに撮ると逆にノイズが目立たないことがあります。

なお、G15では設定にて高感度時NR（ノイズリダクション）があります。

ノイズリダクションはノイズを誤魔化すだけでノイズで失った情報が補われるわけではありません。
油絵の具で塗ったような細部が潰れた画像となってしまうので、「弱」に設定してあります。
また、ノイズリダクション処理は時間がかかるので注意が必要です。

07. オートフォーカス（AF）について †

オートフォーカス（AF）とは書いて字の通り被写体にピントが合うようにカメラが自動で調節します。

昨今のデジカメで使われているAFの方式は、デジイチなどの光学ファインダーのあるカメラで採用されている位相差検出方式と、デジイチのライブビュー撮影やミラーレスカメラ、コンデジで採用されているコントラスト検出方式の2種類があります。
位相差検出方式ではレンズ光を専用のセンサーで受けてピント合わせをします。
高速なピント合わせが可能ですが、専用センサーへ分岐させる光学的な構造（ミラー）が必要なため小型化が難しく、デジタル一眼レフぐらいでしか採用されていません。
また、AFエリアを選択することは出来ますが、顔認識などのAF機能を盛り込むことが出来ません。
コントラスト検出方式では画像素子に映った映像を処理してピントを合わせるため、カメラ本体の小型化が出来ます。
また、途中で経由する画像処理アルゴリズムを活かして顔認識やスマイルキャッチなど多彩なAF機能を盛り込むことが出来ます。
ただし、画像処理を行いながらピント合わせをするため、位相差検出方式に比べてピント合わせに時間がかかります。

G15はPowerShotGシリーズ最速AFを謳っていますが、コンデジなのでコントラスト検出方式を採用しており、AF追従速度が重要な試合撮影ではデジイチに比べて撮影が難しくなります。
AF速度が遅いため、被写体とカメラの距離が大きく変わるような動きではAFが追いつかず、若干ボケた写真となってしまいます。
また、シャッター優先の設定が出来ないため、どうしてもAF処理→シャッターの順となってしまい、実際にシャッターボタンを押してから撮影されるまでのラグが大きくなってしまいます。
これは撮影タイミングに強く影響し、特にショットでシャトルがラケットに当たるタイミングを撮影するにはコンデジではデジイチに比べて練習が必要となります。

AFのモードには大きく分けてワンショットAFと動体追従（サーボ）AFがあります。
ワンショットAFは普通のカメラで見られるAFで、シャッターボタン半押し時にピント合わせが一度だけ行われます。
それに対し、サーボAFはシャッターボタンを半押しにしている間にリアルタイムでピントを調節し続けます。
ワンショットAFは動かないものに正確にピントを合わせられますが、動いているものには弱いです。
サーボAFは動いているものには強いですが、動かないものにピントを合わせようとしてもピントが少しずれてしまったりします。
G15では設定画面にてワンショットAFとサーボAFを切り替えられますが、面倒なのでショートカットに登録してあります。

このボタンを押すとワンショットAF←→サーボAFで切り替わります。

シャッターボタンを半押しにした時に、サーボAFでは青色の枠、ワンショットAFは緑色の枠が現れます。

バドの試合中はサーボAFが適していますが、飲み会などのイベントではワンショットAFが適しています。
状況に応じて使い分けましょう。

08. ホワイトバランス（WB） †

カメラは何が白か判断出来ません。
周りの状況を判断しておおよそ白であるもの決めて、それを基準に他の色を決めます。
従って、白を白に見せるためにホワイトバランスを調節します。
大抵の場合はオートホワイトバランス（AWB）で問題ありませんが、太陽や電球（光源）の種類によっては自分で設定すると綺麗に色のバランスの取れた写真となります。
G15では以下のホワイトバランスが予め用意されています。


マニュアルホワイトバランスは自分で基準とする画像を用意して設定します。
通常、マニュアルホワイトバランスの設定は標準反射板（18%グレー）で行いますが、G15は白の無地で良いみたいです。

ホワイトバランスを上手く合わせると肌が綺麗に写ります。
光源の色の影響が強く出る体育館などでは便利かもしれません。

09. ピクチャースタイル（マイカラー） †

デジタル情報で記録しているのでホワイトバランスと同様に色の発色を調整出来ます。
G15では以下のマイカラーから選択できます。

部カメの撮影対象には女子部員も多いので予め色白肌に設定してあります。

10. 構図 †

好きなように撮って構いませんが、下記の2つは縁起が悪いので気を付けてください。

難易度は上がりますが、大きめに撮ると迫力があって良い感じです。

11. 順光と逆光 †

写真を撮る上で意外と忘れがちなのが光の向きです。
大きく分けて光源が被写体の後ろにある逆光と前にある順光があります。

逆光では被写体の前面が影となってしまい、被写体全体が暗く写ってしまいます。

ポートレート（人物写真）の場合、逆光だと表情が暗く憂鬱な印象を受ける写真となってしまいます。

従って、明るいシーンを撮影することの多い部カメでは常に順光を心掛けます。
高感度（高ISO感度）撮影の場合、暗い部分にノイズが載りやすいこともあり、逆光だとノイズが非常に目立ちます。
また、明るさが落ちることでシャッター速度や絞りにも影響が出てきます。
より適した環境で撮影に臨みたいので光の向きには注意を払いましょう。特に集合写真では重要です。

なお、体育館内でも順光と逆光はあります。

体育館の壁際から撮ると逆光となり、被写体が暗く写ってしまいます。
シャッター速度を稼ぐためにも壁際からの撮影は出来るだけ避けた方が無難です。

12. ブレについて †

ブレには大きく分けて�ー螢屮�と��被写体ブレがあり、原因が違ってきます。
写真のブレが何のブレかを把握することからブレの原因を切り出します。

手ブレは主にしっかりと保持していないことに起因します。
シャッター速度不足もありますが、1/80sより速ければ殆どは持ち方の問題です。
手ブレでは被写体も背景もすべてブレているのが特徴的です。

被写体ブレはシャッター不足が足りないことに起因します。
撮影対象の移動速度に合わせたシャッター速度が必要です。
バドなら1/500がいいですが、それでもラケットが止まったように撮ることは出来ません。
被写体ブレではシャッター速度が間に合わない速さで動いているものだけがブレるのが特徴です。

13.ピントについて †

ピントの合う幅はカメラの画像素子に対して平行に存在します。

この幅から外れるほど輪郭が曖昧になります（ボケる）。
ピントの位置はAFで自動調節されるわけですが、図を見ての通り並行に存在するため、カメラから同じ距離なら再度ピントを合わせる必要はありません。
したがって、集合写真など平面になるものは可能な限りカメラと平行に合わせます。
カメラの左右方向は勿論、集合写真の並び方によってはカメラの高さや上下方向への調節も重要となります。
カメラ側で無理しすぎないように、集合写真を撮る際はカメラ係が指示をして良く写る配列にしてください。

絞り（F値）の項目にあるとおり、F値が高いほどピントの奥行きが広くなります。
絞るにしてもだいたい絞りすぎてF9ぐらいで十分でしょう。
それでも被写体がボケる場合は被写体の配置が悪いかと思います。

��. 基本操作編（取説から引用） †

01. 本体のボタン説明 †

下記を参考にしてください。

ボタンが多いので実際に触って覚えましょう。

02. 各種モード（Tvなど） †

撮影シーンに合わせて最適な写真を撮るためには各モードを使い分ける必要があります。
各モードは上部のダイヤルで変更出来ます。

各モードの説明です。

03. ストロボ（フラッシュ）を使う †

G15は自動的にストロボを炊いてくれません。
左端にあるストロボポップアップスイッチをスライドさせるとストロボが飛び出します。

ストロボが飛び出している間はストロボが炊かれる可能性があります。

バドの試合中などストロボ禁止の状況ではストロボは収納しておきましょう。

04. 写真を撮る †

シャッターボタン半押しでAFが作動し、ワンショットAFの場合はピピッという音と共に枠が緑色になります。

そのままシャッターボタンを押し込むと撮影されますが、大切なのは一気に押し込まず、AF作動音（ピピッ）がなった後に押すことです。
サーボAFの場合は枠が青色になってAFが動作し続けます。音は鳴りませんが、レンズがリアルタイムで動いている感じが伝わってきます。

05. 写真を見る･消す †

裏面にある再生ボタンを押すと撮った写真を見ることが出来ます。

電源OFFの状態でも再生ボタンを押すとプレビューモードで起動します。
ゴミ箱マークのボタンで写真を消すことが出来ます。日頃からこまめに整理すると写真の管理が楽になります。

06. 充電 †

G15は大容量バッテリーを積んでおり、連続使用で350枚程撮影することが出来ます（画面非表示で約770枚）。
特にファインダーを使わない普通のデジカメの使い方だと液晶パネルがバッテリーを消費してしまいます。
バッテリー残量が半分を切ったら速やかに充電してください。

バッテリーの取り外し方です。

充電には専用充電器を使います。

バッテリーと専用充電器は高いので無くさないよう気を付けてください。
純正バッテリーは￥5,000程度、純正充電器は￥3,000程度します。
互換品だと半分以下で揃えられますが、互換品は所詮互換品です。値段なりです。

また、充電には結構時間がかかります（約2時間）。
九山や西医体では寝る前に充電し始めた方がいいでしょう。

07. メンテナンス †

ボディが汚れた場合は軽く湿ったタオルで拭き、乾いたタオルで乾拭きをしてください。
特にビーチパーティーなどで海に持っていった後や何か液体をかけてしまった後は念入りに拭いてください。
大分頑丈なのでメンテナンスの際に背面液晶に関してはそれほど気を遣う必要は無いと思います。

ただし、レンズの清掃には気を付けてください。
大きな非球面レンズなのでついついタオルでゴシゴシと拭いてしまいそうですが、傷が付きやすいので眼鏡クロスなどで優しく拭いてください。
表面には反射を抑える有機コーティングなどがされているので、アルコールなどの有機溶媒では磨かないでください（スマホクリーナーなど）。
貴金属磨きクロスなど、研磨してしまうものも厳禁です。ティッシュも良くないですが、仕方ないでしょう。優しく拭いてください。

��. バドを撮る！ †

01. バドに最適な設定 †

記事にしているので当然ですが、これらの写真は全てPowerShotG15にて撮影したものです。
ハイエンドコンデジのG15はバド撮影において、管理人所有のG10（5世代前）や他の安コンデジ（青部カメIXY 510IS）とは雲泥の差があります。
（コンデジとしては）高速なAFで、暗所耐性に優れ、公式wikiに掲載する分（×900にリサイズ）にはキスデジ＋キットレンズに引けを取らないように思えます。
流石に管理人がバド撮影に使っているEOS 7D＋24/1.4Lor70-200/2.8Lには劣りますが、今後公式wikiの写真を担う器材としては必要十分だと思います。

なお、今回G15は卒業記念品として贈呈されました。候補にEOS Kiss X4とPowerShotG15が上がったのですが、使用者の大半が女子であることを考慮してコンパクトなG15となりました。

バドミントンの撮影で最も重要視するのはシャッター速度です。
1/400sよりも速い速度（妥協して1/320s）でなければ被写体ブレが目立ってしまいます。

（Tvモード,1/400s,F3.2,ISO6400,11.21mm）

「なんとなく誰が写っているか判る」程度なら1/200sでも十分ですが、表情をブラさずに捉えたいとなるとやはり1/400sよりも速い速度が必要となります。
動きの激しい選手（特に移動範囲が大きいシングルス）の場合は更に1/500sや1/640sなども使います。ただし、十分に明るさが確保されており、絞る必要性が低い場合に限られます。

（Tvモード,1/400s,F3.5,ISO6400,9.77mm）

シャッター速度を十分に稼ぐためには低F値（絞り開放）と高ISO（ISO3200〜6400）が必要です。
ISO感度に関しては、公式wikiで掲載する分にはISO6400でも画質に問題はないでしょう。
ISO3200で暗いよりもIS06400で明るい方がノイズを誤魔化すことが出来てパッと見で綺麗な写真になります。

（Tvモード,1/400s,F3.5,ISO6400,8.16mm）

最後に絞り（F値）に関してですが、出来ればF値は大きな方がピントの合う幅が大きくなるので可能な限り大きな値を推奨したいところです。
ダブルスならF3.2以上で、出来ればF4.0あたりまで上げたいところですが、無理はせずシャッター速度を優先してください。
シングルスなら1人なので選手だけを綺麗に撮る分にはそれほど絞る必要はありません。
出来ればF3.2以上を推奨しますが、F2.8など開放絞りでも問題無いでしょう。

ただ、1/1.7COMSのG15では影響の小さいことと、シャッター速度を最優先することからG15では絞り（F値）は気にとめる必要は必ずしもないと思います。
なのでカスタム登録でC1にTvモード（SS1/400s,ISO6400）を保存してあり、最適な絞り（F値）はカメラ自身がその場で決定するようになっています。

02. 撮影タイミング †

バドミントンは展開の速いスポーツです。
特にコートサイドからの撮影では選手の大きな動きに翻弄されてしまいます。

試合撮影で最も難易度の低い撮影タイミングはサーブ/レシーブで構えている時です。
この時は動かないため、安コンデジやスマホのカメラでも十分撮影可能です。

（1/30s,F1.8,ISO100,6.10mm）

ダブルスで両選手にピントを合わせたい場合は次のような構図が良いでしょう。
2人ともカメラから等距離にいるので良くピントが合います。

（1/400s,F3.5,ISO6400,9.43mm）

選手が動くほど難易度は高くなります。
選手が動くシーンで最も簡単なタイミングはサーブの時です。

（1/400s,F3.5,ISO6400,20.37mm）
ただし、単調なので各人数枚程度で良いかと思います。

次に撮影練習に良いタイミングはレシーブの時でしょう。
動きの予測が簡単なので失敗が少ないです。

（1/400s,F3.5,ISO6400,9.77mm）
ただし、至近距離でプッシュを決め込むものは高難易度になります。

上の写真では丁度シャトルがラケットに当たるタイミングで撮れていますが、狙って撮りはしましたが偶然の要素が強いです。
AFの項目で書いたように、コントラスト方式でシャッター優先設定のないG15ではシャッターボタンを押してから実際に撮影されるまでのラグが大きく、当たるタイミングを先読みして撮らないと綺麗には撮れません。
速すぎると構えただけの写真、少し速いと打つ直前のタイミングで良い感じの写真になります。

（1/400s,F3.5,ISO6400,7.09mm）

打った直後だと振り抜くところなのでまだフォームが残っています。

（1/400s,F4.0,ISO6400,12.82mm）
ただし、遅すぎると次の動作への移行期となってフォームが崩れたり腕が顔にかかったりしてしまうことが多いです。

狙った撮影タイミングで撮るにはかなりの練習が必要で、体で覚えなければなりません。
コンデジなので何枚撮っても予算はかかりませんし、後で消せば良いので失敗を恐れずにとにかく撮りまくりましょう。
デジイチでもベストショットは数百枚に一枚程度です。
コンデジならもっと難しいのでとにかく撮って撮って撮りまくってください。

余談ですが、良く顔が見たいならネット越しに正面から撮るというのもありです。

（1/400s,F3.5,ISO6400,17.42mm）
時折ネットの方にピントを持って行かれることもありますが、G15のコントラスト方式は優秀らしくネットに持って行かれるのは少なかったように思えます。
ただし、この時ネットの白帯で目隠し状態になったり首切り構図になったりしてしまいがちなので注意して下さい。
座ってローアングルで撮ると綺麗に撮れると思います。

��. 便利な小ワザ †

01. カスタム登録 †

P･Tv･Av･Mモードでは現在の設定を「カスタム設定」としてダイヤルのC1･C2に登録することが出来ます。
撮影メニューの設定内容やズームの位置などが保存されており、切り替えるだけで即座に撮影に移ることが出来ます。
また、誤って設定を変えてしまった場合でも、一度モードを切り替えるか電源を入れ直すことで再びカスタム設定を呼び出すことが出来ます。

保存したい状態でMENUボタンを押し、「カスタム登録」を選択します。

登録先を聞かれるので好きなものを選んでください。
2013/04/19現在ではC1（Tvモード,ss1/400,ISO6400）のみ設定してあります。

02. ショートカット設定 †

ショートカット登録にて予め登録したいくつかの項目をワンタッチで切替できます。
ショートカットボタンは背面の左上にあります。

ただし、全ての設定を登録出来るわけでは無く、ごく一部に限られます。

2013/04/19現在はワンショットAFとサーボAFの切替を割り当ててあります。

03. 指定範囲を削除 †

撮った写真を見ている画面でMENUボタンを押すと消去方法を選ぶことが出来ます。
ここで部活HDDに保存済みの前のイベントの写真の消し忘れなどで容量が圧迫された際に役に立つのが範囲指定による一括消去です。

「範囲で指定」を選んで範囲を決めます。

��. Q&A（随時更新） †

Q1. 何か上手く撮れない！
とりあえずAUTOモードで撮影してください。
暗い場所ではストロボ（フラッシュ）も使って下さい。


Q2. 試合の写真がブレる！
とりあえずC1モードで撮影してください。
シャッター速度1/400s、ISO感度6400で撮れるはずです。